【唇は腸の鏡】唇の色・荒れ・形でわかる腸と体のサイン5つ
1.はじめに
鏡を見たとき、「最近、唇が荒れている」「なんだか色が悪い」
と感じたことはありませんか。
実は、唇の状態は“美容の問題”だけでなく、
腸や内臓のコンディションを映す鏡でもあります。
東洋医学では「唇は脾胃(ひい)を映す」といわれます。
脾胃とは、現代でいうところの胃や腸を中心とした消化吸収の働きのこと。
つまり、唇の色や乾燥具合、形の変化は、
身体の内側、特に腸内環境や消化機能の乱れを
知らせてくれているサインなのです。
国家資格を持つ腸もみ整体師として多くの方の身体を見てきた経験からも、
唇と腸の関係は非常に深いと感じます。
今回は、「唇の状態」から読み取れる腸のサインと、
その対策方法をわかりやすく解説していきます。

2.①唇が荒れている→
腸内環境の乱れ・ビタミン不足のサイン
唇がカサカサに乾燥したり、皮がめくれる、口角が切れる…
こうした状態は、腸内環境の乱れや
ビタミン不足を示していることが多いです。
腸が炎症を起こしていたり、悪玉菌が増えていると、
栄養の吸収がうまくいかず、
ビタミン B 群や亜鉛が不足しがちになります。
これらの栄養素は皮膚や粘膜の修復に欠かせないため、
不足すると真っ先に「唇」にトラブルが現れます。
また、糖質や加工食品の摂りすぎも腸内環境を悪化させ、
慢性的な唇の荒れを招きます。
特に砂糖を多く摂ると、腸内のカンジダ菌が増殖し、
炎症や乾燥が悪化するケースも。
対策
・発酵食品(納豆・ぬか漬け・味噌など)を取り入れて腸内を整える
・甘いものやパン・スナック菓子の摂取を控える
・水分は常温でこまめに摂取し、唇を舐めないようにする

3.②唇が腫れている→消化器系やリンパの滞り
唇が全体的にぷっくり腫れたり、
浮腫んだように感じる場合、消化器の機能低下や
リンパの滞りが考えられます。
東洋医学的には「脾の湿(しつ)」、
つまり体の中に余分な水分や老廃物が溜まっている状態。
冷たいものの摂りすぎ、夜遅い食事、過食が続くと、
胃腸の働きが鈍って消化不良を起こし、結果的に顔や唇がむくみます。
対策
• 冷たい飲み物より温かいお茶やスープを
• 夜 22 時以降の食事を避ける
• 腸揉みや軽いストレッチで腹部を温める
腸を優しく動かすだけでも、
余分な水分やガスが流れやすくなり、
翌朝の唇のむくみが改善される方も多くいます。
4.③片側の口角が下がっている→
消化器と神経のアンバランス
笑っていないのに、左右どちらかの口角だけが下がっている…
このようなケースは、
自律神経のアンバランスや
胃腸機能の左右差が関係していることがあります。
腸には右側と左側で役割の違いがあり、
右は上行結腸(吸収)、左は下行結腸(排泄)です。
例えば、便秘気味の人では左側の腸が硬く、
顔の左口角が下がることが多く見られます。
逆に下痢がちで吸収が弱い方は、右口角が下がりやすい傾向も。
対策
・腸の硬さを感じる側(多くは左下腹部)を
ゆっくり円を描くようにマッサージ
・深呼吸で副交感神経を優位にする
・猫背やストレートネックの改善
(首と腸は迷走神経でつながっています)
顔の左右差は、内臓バランスの乱れを知らせる「
外側のサイン」といえるでしょう。
5.④唇の色素が薄い→血虚・鉄不足の可能性
唇の色が白っぽく、血色が悪いときは、
東洋医学では「血虚(けっきょ)」と呼ばれる状態です。
つまり、血が不足している、
または血の質が悪くなっているというサイン。
鉄分・たんぱく質・ビタミン B12 など、
血をつくる栄養素が足りないと、腸や胃の粘膜も弱り、
エネルギー不足になります。
その結果、疲れやすい・冷え性・抜け毛が増えるなどの
全身症状も出やすくなります。
対策
・赤身肉・レバー・卵・魚などのたんぱく源をバランス良く摂取
・腸の炎症(リーキーガット)がある場合は、まず腸内修復を優先
・消化を助けるため、よく噛む・腹七分目を意識
血を増やすためには“つくる力”と“吸収する力”の両方が必要。
腸を整えることが、最終的に「唇の色」を健康的に保つ近道です。
6.⑤唇の縦皺や乾燥→水分代謝と腸粘膜の弱り
唇に縦ジワが目立つ、どんなにリップを塗っても乾く…
そんな方は、身体の内側からの
乾燥=腸粘膜の乾きが起こっている可能性があります。
腸の粘膜が乾燥すると、消化液の分泌が減り、
便秘や肌荒れ、のぼせなどを引き起こします。
これは、身体の「水分代謝」のバランスが崩れている証拠です。
対策
• 水分を 1 日 1.5~2L 目安でこまめに摂る
• 発酵食品やオメガ 3 脂肪酸(えごま油・アマニ油)を摂る
• 腸揉みで腹部の血流を促進
唇がしっとりするには、外からのケアよりも内側(腸)の潤いが大切です。
腸の環境が整うと、自然と唇にもハリ・ツヤが戻ってきます。
7.まとめ・おわりに
唇は、身体の中でもっとも“内臓の状態を映し出す”パーツの一つです。
荒れ・腫れ・色・乾燥といった変化は、
腸や胃の声を代弁しているともいえるでしょう。
腸の働きが整えば、唇の血色が良くなり、自然な潤いが戻ります。
美容やメイクで隠すのではなく、内側からの健康で輝く唇を目指しましょう。

セルバスでは、国家資格を持つ腸もみ整体師が、
・ 腸内環境の改善
・ 自律神経の調整
・ 消化器系の血流促進
を目的に、お一人おひとりに合わせた施術を行っています。
唇や肌の不調、慢性的な疲労、便秘など、
「内側の乱れを整えたい」と感じたら、ぜひ一度ご相談ください。
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